【ロレックス/パテック】ヒゲゼンマイの魅力と機能性について

機械式時計を購入する際に、条件の一つになるであろう精度の高さに深く関係する
ゼンマイ部分。メーカーの腕の見せ所であり、自社の技術力をアピールするところです。

ロレックス社が2005年に発表したGMTマスターIIに搭載されていた「パラクロム」と呼ばれる
独特の青みがかったヒゲゼンマイ。
初の自社製造により実現されたロレックス独自のヒゲゼンマイで、Nb(ニオブ)をメインにした
Hf(ハフニウム)との合金素材で構成されています。
この素材は従来のニッケルベースのエリンバー系合金素材とは一線を画すものであり、
温度変化に強く耐磁性に優れているというメリットを持っています。

ヒゲゼンマイのタイプは、ロレックスが頑なに採用し続けるブレゲヒゲであり、等時性(※1)も高く
安定した精度を誇ります。

2005年の当時は、従来のGMTマスターIIのキャリバー3185に変更を加えた、
キャリバー3186の名称を採用していました。

そして2007年に発表された耐磁時計のミルガウス(116400)。
前年の2006年に登場していた「パラクロム」自体が復活の布石だったのでは・・・。

※1 等時性とは
周期運動において,振動では振幅の大小に無関係に,また回転では回転半径の大小に無関係に周期が一定であるとき,この周期運動は等時性をもつという。振動では,単振動やサイクロイド振り子は完全な等時性をもち,単振り子は振幅が小さいときにだけ近似的に等時性をもつ。
参考:コトバンク
URL:パテックフィリップは、独自の試みであるアドバンストリサーチにおいて、
徐々にムーブメントをシリコン素材を採用してきました。
2005年にガンギ車に使用し、時計界を騒然とさせました。翌2006年にヒゲゼンマイにも
シリコンを採用してきました。

Spiromax(スピロマックス)と名付けられたこのシリコン製ヒゲゼンマイの
最大の特徴は、金属ではないために温度変化や磁気の影響を一切受けないことです。
さらに従来の1/3の重量のため、遠心力や重力の影響も少ないことが挙げられます。

年次カレンダー搭載5450Pには、スピロマックスほか、アンクルとガンギ車を
シリコン製のセットにしたPulsomax(パルソマックス)を搭載しています。①衝撃と振動
時計の精度は、振動や衝撃などの外乱の影響を受けやすいのです。
特に文字盤が地面と垂直になる立姿勢の状態で、一定周期の振動を受けた場合
大きく被害を被ります。
衝撃を受けると、テンプの振り幅(振り角)が変化して、一時的に精度を乱す可能性があります。
大きな衝撃を与えてしまうとヒゲゼンマイの形状が変化してしまい修理が必要になることも・・・。

②磁気
私たちの身の周りには、パソコンや携帯電話など磁気を発している電気製品が多く存在します。
その近くに時計を放置すると、ヒゲゼンマイが磁気の影響を受けて一時的に精度が乱れる
可能性があります。
長時間、磁界の中に放置してしまうと歩度変化した状態を維持してしまい、分単位の
大幅な誤差を引き起こしかねません。

③温度
金属製が多いヒゲゼンマイは、極端な温度変化によって伸び縮みを引き起こすことが多く
恒常的に精度が乱れてしまいます。
一般的には温度が高いと遅れ気味、低いと進み気味になります。
潤滑に動くために塗布してある油も、温度変化を受けると粘り気などの変質がおこり
精度の乱れや故障の原因になります。時計も人間と同じく周りの状況に大きく影響を受けています。
快適な状況を維持することにより、長く使用できるようになります。
常に気を付けることは無理ですが、余裕があるときは小まめに掃除したり
電化製品の近くにはおかないなどお互いに気を付けましょう!