OMEGAに遺るコアークシャル、発明者ジョージ・ダニエルズ博士の功績【前編】

この写真は革新的なエスケープメント(脱進機)の開発者ジョージ・ダニエルズ博士です。
イギリスでは過去250年最も偉大な時計製作者と呼ばれています。
コアークシャルと呼ばれるこのメカニズムの開発により、機械式時計のオーバーホールの間隔が5年間から10年以上に保たせる事が可能になりました。
現在『コアークシャル』はOMEGAの時計のみに採用されています。CO-AXIAL(コアークシャル)は従来の機械式時計物とは異なる、新しいタイプの脱進機です。1974年に博士によって開発され、異なる点は歯車を同軸上に配列した事、レバーの爪の数が2→3に増えた事です。上の写真はROLEXの脱進機の構造です。2つの大きな爪が歯車を引っ掛ける構造になっています。ROLEXも新しい脱進機を開発していてやはり時計のムーブメントでは脱進機の構造は重要なパーツでもあり、時計の心臓部、まだまだ改良の余地はある物と推定されます。コアークシャルの構造は上記リンクでご覧ください。このリンク先のInstagram動画で一目瞭然ですね。通常のROLEXのエスケープメントと比較すると、まずルビーが3つになります。そして歯車が2つ同軸になる事はそれだけスペースが必要になります。

歴史あるスイスのウオッチファクトリーブランドが難色を示すのはこのスペースを必要とする点だと推測します。そしてこのコアークシャルの実際の動きはOMEGAのYouTubeでご覧下さい。
更にROLEXのキャリバー3255の動画と比較する動きの違いが一目瞭然です。コアークシャルは特許所得が1980年です。実際にOMEGAで量産化されるまでは約10年以上の年月が経過します。
その間博士は、この革新的なエスケープメントを広く世に送り出したいと考えて様々なウオッチメーカーにこのコアークシャルを提案したそうです。
ウィキペディアによると、ロレックスからは門前払い、パテックフィリップに熱心に売り込みいい所まで行ったのですが、結局パテックの幹部の「時期尚早」という判断で、頓挫したのでした。