ステンレス鋼材は最高の腕時計素材 ステンレス傷の手入れをしないといけないわけ

腕時計に最も多く使われている素材はステンレスです。
ロレックスを始め、多くの腕時計ブランドに使用されている、代表的な素材です。
しかし、なぜステンレスが最も多く使われているのでしょうか?私事ですが、大学は金属工学を卒業しました。
当時の教授達が何度も授業で、
『鉄は有史以来、最高の素材』と言ってました。しかし欠点は錆びる事です。実はステンレス鋼は鉄が主原料です。それにクロムやモリブデン、ニッケルなどを添加する事で鉄の最大の欠点である「腐食=錆び」を防止します。鉄単体では防げない弱点を他の元素がバックアップしているのがステンレスの特徴です。
添加されている、他の元素の役割は以下の通りです。

クロム:鉄に不動皮膜を作り錆びないバリアーを張る。
モリブデン:クロムを活性化させる役割。不動皮膜を直ぐに回復させる。
ニッケル:錆びの進行を遅らせる役割。上の写真はチタンの塊です。
ステンレス以外で錆びない軽い材料としてはチタンが挙げられます。
一般的にはメガネに良く使われている素材です。チタンは硬く、軽量ですが、幾つかの問題点があります。

先ず価格が高価です。

しかし時計材料として最大の欠点としては切削が難しい材料である事です。現在幾つかのメーカー、SEIKOやCITIZENでも採用しています。上の写真のSEIKOアストロンもチタンケースを使用しています。しかしムーブメントは殆どがクオーツを使用しています。これは材質の高価格ゆえ、ムーブメントにはクオーツを使用していると考えられます。