【ロレックス】『サブマリーナ』は『フロッグマン』になっていたかも

ロレックス初のダイバーズウォッチのネーミングにはいくつかの候補が存在し、
最終段階で「ディープ・シー・スペシャル」、「フロッグマン」、「ノーチラス」が残ったという。

「ディープ・シー・スペシャル」は、1960年にトリエステ号のマリアナ海溝潜航に同行し、世界最深度記録を樹立したモデルと同名。
「フロッグマン」は潜水夫の愛称であり、「ノーチラス」はフランスの作家ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底2万マイル』に登場した潜水艦の名称である。

いずれもダイバーズモデルにはしっくりくると思われるが、発売の直前、候補になかった「サブマリン」に由来するサブマリーナ―に決定された。

一説にはウィルスドルフの判断といわれるが、絶妙なネームセンスである。サブマリーナ―は、もっともロレックスらしい1本と言われる。

このモデルの開発が始まったのは1950年代に入ってからであった。
ロレックスのデザインセクションに籍を置いた、J・ウォルター・トンプソンとジャン・レネの2人がダイバーズウォッチを提案し、これがきっかけで開発は始まったと言われる。
ロレックスの歴史を見る限り、ダイバーズウォッチ製作は当然のことと思われるが、この2人のアイデアマンがいなかったら、サブマリーナ―誕生にもう少し時間がかかっていたかもしれない。

なぜ彼らがこの企画を切望したか、理由は簡単。

ジャンが趣味で本格的ダイビングを楽しんでいたからである。回転ベゼルも、ダイバーであるジャンの意見で誕生した可能性もある。ロレックスの軍用ウォッチといえば、Ref5513を太針に変え、裏ブタにコードNOとブロードアローを刻印したRef5517が有名だ。

1920年、フィレンツェでロレックスショップを開業していたパネライ社から依頼され、イタリア軍用時計に使うムーブメントを供給したことはあったが、Ref5517以前に自社で軍用時計を作ったことはなかったのだ。

しかし、約20年前、巨大リューズのRef6538を使ったミリタリーウォッチが発見された。

ブレスレットではなくナイロンベルトを使い、防水表記が水中でも見やすい赤文字になるなど、レギュラーモデルとの相違点もいくつか指摘されている。

イギリス軍が非公式で、ごくごく少数生産依頼をしたモデルとか。